冷え性 症状で憂鬱な毎日を送っている方は、結構いらっしゃるでしょうが、これを根本から解決するのは、一筋縄では行かないようです。
辛い自覚症状が出ている部位には、ゆがみが発生して神経を圧迫し血行不良が起きて冷えを伴っていることが多いのです。
上部頚椎矯正後に、「腰の痛みが解消する時に、足の冷えがなくなった」、「冷たく冷えていた、お腹が温かくなった」、「首の痛みが消え、肩が温かくなった」などの患者さんからのお話しが出るのは、体のゆがみが快方に向かっている証しなのです。
■ 冷え症の原因
次に「冷え症症状」を起こしている原因を排除することが、冷えを解消して冷え性治療につながるわけですから、その項目を列挙してみます。
(1) 血行不良・・・・・末梢循環障害である末端冷え性手足の冷えは、腕神経叢・腰神経叢の神経圧迫、つまり、その部位の背骨のズレが原因の末端冷え性です。
(2) 貧血・・・・・・・エンジンの燃料不足と同様です。
(3) 皮膚・・・・・・・皮膚が荒れていると、皮膚呼吸・体温調節が旨く運びません。
特にアトピー性皮膚炎を患っている方は、体全体に冷えを感じることが多いです。
(4) 虚弱体質・・・・・体力が衰えて、悪い状態なりにも体力を温存するために毛穴を閉じて、新陳代謝を自ら抑えて、生体が体温を低く設定しているために体温が上がらない状態です。 平均体温が36°C以下はこのタイプだと言えるでしょう。
(5) 横隔膜・・・・・・この横隔膜のゆがみは、心臓から出て腹大動脈という水道管くらいの太さぐらいの血管を圧迫してしまいますから、全身の血液循環に影響を及ぼします。 また動悸や不整脈の原因になる事もあります。
(6) 自律神経失調症・・・・交感神経優位が続いていると過度の血管収縮が起きて、血行障害が起きて体温が低下して冷え性を招きます。
(7) 褐色脂肪細胞・・・・体が寒さを感じるのに応じて、エネルギーを貯える細胞の白色脂肪細胞から褐色脂肪細胞への燃料供給がなされて、それを燃焼して熱を発生して体温を上げます。
※ 首と肩甲骨付近に密集している褐色脂肪細胞が活発に働いけば、そこで熱を生み出し体温も基礎代謝も上昇して全身に温かい血液を送ることで体温が上昇します。
冷えを感じるセンサーの冷点が多い手がスイッチとなり、褐色脂肪細胞を活性化させます。しかも手は全身の中で脳における感覚野の領域がもっとも広い場所です。
冷気や冷たいものが手に触れると寒いという沢山の情報が脳に伝達し、脳が体温を上げる必要があると判断して、褐色脂肪細胞を活発にして体温を上げようと働きます。
脊髄神経から腕神経叢(わんしんけいそう)と呼ばれる神経が7本ある頚椎のうちの4番目から下の頚椎の両脇から手に向かって流れています。
センサーである冷点が存在している手からの温度情報が、腕神経叢を通って脳の感覚野への情報が正確に伝達されないと、褐色脂肪細胞を活発にして体温を上げる働きが正確に機能しなくなって冷え性の原因の一つとなります。
これは首のゆがみ頚椎の腕神経叢に神経圧迫が起きていると、手の冷点からの温度情報が、脳の感覚野への伝達を妨害しているのが原因であり、つまり手の感覚を鈍麻してしまって手足の末端冷え性につながって行くのです。
当院では、これらを各々個別で対応するのではなく、上部頚椎のたった一箇所を矯正(アジャストメント)するだけで、全身が快方に向かいますので自然治癒力・整体作用により、「冷え症」もそんなに難しい問題ではありませんし、ご来院の患者さんの実に70%は自覚している・していないに関わらず、手足は冷たくなっています。
■ 治療例:冷え性改善
単なる冷え症では、治癒例を紐解く暇もないくらいですので、特殊な冷え症のケースをご紹介したいと思います・・・・銀行員Aさん53歳、平成元年10月にクモ膜下出血で倒れ、救急病院で即手術、その後、平成2年11月に初診で、ご来院しました。
手術後から、右手は自由が利かずで、握力は10足らず、一番の辛さは「真夏にでも手を洗うと、氷水で洗っているように、刺すような痛みを感じる」とのことで、右手は勿論、普段か右腕全体が冷たくなっていましたし、エアコンの風は全身が、死ぬほどお辛いとのことでした。
Aさんは、仕事人間で責任感が強く、管理職であるポストも手伝って、右腕が不自由でも、睡眠時間を4時間に削って、猛烈に働いておられましたので、「せめて、もう1時間、睡眠時間を増やして下さい。そうしないと、うちに通われても、順調に快復しないかも知れませんよ」と申し上げましたが、「30分は可能ですが、それ以上は無理ですので、週2回通いますので、何とかして下さい」と懇願されました。
そういうわけで、1週間に2回の通院でスタートしましたが、2ヶ月間経過したところでは、顔色が少し良くなり、ほんのりと右手が温かくなり、握力が15に快復した程度でしたが、ちょうど4ケ月目に差し掛かった時に、「頭の中の血管が開いているような感じで、頭の中が痒いような感覚を覚えます」と訴えられました。
それからしばらくして10日後には、曲がっていた右手の指が伸び始め、同時にジンジンと強く痺れ(しびれ)始めましたが、これは、「頭の中の血管が開いている・・・・」も含めて、快復に向っている過程に起きる好転反応で、正座して立ち上がった時に、膝の圧迫が解放されて、足が痺れたり、痛みを感じたりするのと同様で、体にダメージが残るわけではありません。
その後、1ヶ月後には握力は41に快復、平成3年7月には、エアコンの風も心地良く感じるようになり、水道で手を洗っても、ごく普通の水温に感じるようになりました。
Aさんは最近になっても、月に一回は今でも、体調維持のために、ご来院されております。
頭寒足熱は、冷え性のない健康体。